男の子のランドセルを賢く選ぶメディア ボーイミーツランドセル 2022 » ランドセルの基礎知識 » ランドセルの手縫いとミシン縫いの違い

ランドセルの手縫いとミシン縫いの違い

ランドセルの縫製には「手縫い」と「ミシン縫い」の2種類があります。本記事では、それぞれの特徴について詳しく解説します。

手縫いランドセルの特徴

手縫いランドセルは、ランドセルづくりの専門職人が手縫いでランドセルの縫製を行います。それぞれの工房ごとに手縫いの持ち味を活かした工夫を凝らして手縫い作業を施している点も、手縫いランドセルの特徴です。手縫いでは、両側から交差するように縫っているので、仮にどこかの糸がほつれてしまっても、ほつれが連鎖してしまうことがありません。また、手縫いの職人は熟練した技術を持っているため、革の状態を見ながらよりベストな状態に縫い上げます。そのため作りが丈夫で、6年間しっかり使えます。

また、手縫いのランドセルはクラシカルなデザインと上品でやさしい風合いに仕上がっているものが多い点も特徴です。手縫いランドセルは素材にこだわっているものが多く、素材を活かして丁寧に作られているので高級感があり、背負いやすいように工夫して作られています。

ミシン縫いランドセルの特徴

ミシン縫いの特徴は、均等な縫い目できれいに仕上がることと、カーブの部分もきれいなステッチで縫い上げることができる点です。ミシンなので個々のランドセルごとに違いが出ることがなく、どのランドセルも均一に仕上がります。手縫いは職人によって縫い目に個性が出ることが多いですが、ミシンの場合職人が違っても見た目に大きな違いが出ることは少ないと思われます。

また、ランドセルの仕上げ縫いを行うときに、縁取りの部分をまっすぐに縫うことができるのも、ミシン縫いならではの特徴です。皮専用の工業用ミシンで縫い進めていきます。そのほか、ランドセルのミシン縫いでは複数のミシンを使い分けて縫っています。

例えば、立体的な部分を縫うときには「腕ミシン」というミシンを使用します。最近多いランドセルに刺繍が入っている部分を縫う際には、「コンピュータミシン」を使用しているメーカーがあります。

完全に手縫いのランドセルはない

手縫いのランドセルであっても、すべてを手作業で縫っているものはないといわれています。手縫いを謳っているランドセルでも、多くのパーツをミシンで縫っています。ひとつのランドセルには100を超えるパーツが使われており、これらすべてを手縫いで縫い合わせるには大変な時間と労力がかかります。すべて手縫いで行うとなると、現在販売している手縫いランドセルの価格で提供することはできないでしょう。

しかし強度を重要とするパーツにおいては、前述したとおり手縫いのほうが丈夫に仕上げることができます。ランドセルを使用する上で負担がかかりやすい部分を手縫いすることで、長い年月安心して使えるランドセルを作り上げています。

ちなみに、すべて手縫いでつくられているランドセルはありませんが、100%ミシン縫いで作られているランドセルはあります。大量生産をするために自動で縫い上げることができる専用のミシンを使用しているなど、それぞれのメーカーで独自の製造方法を取り入れています。